今日はメガネの素材について書きます。

ここ最近色々な量販店で出回っているフレームの中で、やたらと宣伝されている「軽くて柔らかいフレーム」

 

さらに値段も軽いとなっては、買わない手はありません。

 

安ければ5,000円くらいで買えちゃいますからね…

 

でもみなさんは、ふと疑問に思ったことはありませんか。

 

「今まで僕たちが掛けていたメガネのフレームは一体何で出来ているのだろう?」

 

 

私のかけている眼鏡は一体なに?

 

プラスチックだとは思うんだけど、一体普通のプラスチックと何が違うの?

 

答えを言いますと

最近よく耳にする軽くて丈夫なフレームは「樹脂素材」といって、石油を原料に生産されたものです。

耐熱・強度を謡っている樹脂を使っているので、とても凄いようにも思えます。

もちろん当店でも、同じような樹脂加工のフレームも取り扱っていますが、お客様とのご相談の中で、

このようにもお話しする場合があります。

「軽くて強度は丈夫ですが、壊れないわけではありません。」

「かけ心地は軽くて楽ですが、調整出来る範囲が限られます」

どういうことかと申しますと、

上記の樹脂素材は強度的にはとても強いのですが、接合部に金具が使われている部分や、軽さを求めて細くなっている部分から折れてしまう事があります。

つまり、

「どんなに丈夫とうたっても、折れるときは折れる」

ということです。

 

けっして悪いと言っているわけではございません。形あるものはいつか壊れるのです。

 

尚、樹脂系のフレームは折れた部分が上手く修理が出来ない場合もありますので、メリット、デメリットを理解して頂いたうえでご検討ください。

 

 

セルフレームはセルじゃない?

 

さて話は変わりまして、僕たち私たちがかけているメガネフレームは一体なんなんだ?

というところが今回の本題ではありますが、

 

巷でよく耳にする「セルフレーム」という単語。

いま貴方がかけてるプラスチックのセルフレームは、「アセテート」という素材でできているかもしれません。

 

じつはこれ綿花と高純度パルプから作られた植物繊維なのです。

綿花を粉砕し粉にして、それに可塑剤(かそざい)という添加物質を練り混ぜます。

それに色を加え、板状にカットしたものを乾燥させて板にします。

 

 

↑鯖江の工場の中に、これから眼鏡になろうであろう生地板がぎっしりと保管されています。

 

↑眼鏡の生地はこんな感じで年々沢山のパターンが出来てきます。

 

 

↑こんな完璧な迷彩生地も!!見ているだけで創作意欲が沸き、自然とテンションが上がります。

 

上の様に派手な見た目でも「アセテート」は自然由来の素材なので肌に優しく環境にもやさしい材料です。

また、熱を加えると柔らかくなり変形するので、顔や頭のサイズに合わせて微調整することが出来ます。

繊維質なので粘りがあるのも特徴です。

「アセテート素材のメガネ」はプラスチックフレームのシェアの多くを誇っています。

越前國甚六作  EZ007 27,000yen(+tax)

綺麗なカラーの珍しい生地を使っているモデルです。

 

 

プラスチックフレームの元祖

 

眼鏡の素材を語るうえで忘れてならないのはセルロイド。

そう、セルフレームの語源です。

セルロイド生地とアセテート生地は同じ綿や木材が原材料ですが、

硝酸セルロースを使ったものがセルロイドで、

酢酸セルロースを使ったものだとアセテートという風になってきます。

セルフレームといえば一昔前はセルロイドだったのですが、

眼鏡産業や化学が発展していく中で、「燃えやすく(熱に弱く)」「高価」で「色の遊びが少ない」セルロイドに代わって、

「燃えにくく」「安価」で「色のバリーションが多い」アセテートが主流となってきたというわけです。

 

実際にはセルロイドも綺麗な色も出来るのですが、製作する工程で大量に作らないといけない為、攻めた色が作りにくいのだとか…。

さらにセルロイドよりもアセテートの方が粘り気が少なく、加工がしやすいという部分も、生産者側からとしても大きかったのではないでしょうか。

 

 

しかし個人的にはセルロイドの眼鏡に惹かれる部分が沢山あります。

 

それはセルロイド特有の艶感です。

落ち着いた色の中にも深みがあり、どこか人を惹きつける温かみがあるのです。

これも感覚の話ですが、植物由来なのが関係しているのかもしれません。

 

↑写真上が磨きを施したフレーム。下は磨き前です。

 

セルロイドは深みのある光沢と、温かみのある素材感。

そして薄くしてもアセテートよりも壊れにくい好素材となっています。

なによりも当店で販売している多くの職人シリーズの中に、セルロイドを使った眼鏡が多く、

丁寧に作られた逸品が多いのも好きになる理由の一つかもしれません。

 

THE 291金治郎謹製 MK019 26,000yen(+tax)

昭和や大正時代を思わせる太めの丸眼鏡。

セルロイドで作り上げることによって、クラシックな雰囲気に近づきます。。

 

越前國甚六作 EZ007 27,000yen(+tax)

こちらはセルロイドにしてはかなり遊びの効いたカラー。黒と赤、黒と青などのツートンが洒落ています。

 

 

最後に

今回はプラスチックのメガネ素材についてお話させて頂きましたが、

フレームの素材によって、メリット、デメリットがあることが分かりました。

 

樹脂系フレーム(TR、ウルテム、PPSUなど)

メリット

・価格が安い ・軽い ・柔らかい ・強度がある

デメリット

・金属などの接合部分は弱い ・かけ心地の微調整が出来ない ・修理が出来ない場合がある

 

アセテートフレーム

メリット

・セルロイドより軽い ・カラーバリエーションが豊富 ・加工しやすい ・微調整が可能 ・可燃性が低い ・修理が可能

デメリット

・樹脂系よりも高価 ・経年変化によるゆがみが起きる

 

セルロイド

メリット

・ゆがみが少ない ・微調整が可能 ・光沢がある ・強度がある ・修理が可能

デメリット

・カラーバリエーションが少ない ・樹脂系よりも高価 ・可燃性が高い

 

 

時代が進むにつれて、きっとこれから新しい素材のフレームがどんどん出てくると思います。

その時はこの記事が大きく変わっているかもしれませんね。

以上を踏まえて眼鏡選びの参考にしてみてください。

 

本日ご紹介した商品はMonkeyFlipRosso取り扱い商品です。

在庫状況等のお問い合わせはメールかお電話にてお願い致します。